book review

what you see is all there is

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)

☆☆☆☆

  • なぜ読んだのか
     様々な問題の根柢に視覚依存の世界認識が在ると思っているので,まさにタイトルの問いを考えたく読了.

  • 何を学んだか
     見えない人は物を概念的に,直接触ることのできないものについては定義通りに理解しているようだ.

  • どう活かすか
     視覚に依存しない世界認識をしてみたいので,様々な感覚を同時に用い,超越論的に認識し,空間を立体的にイメージしたり,イメージを柔軟に変化させるよう意識してみる.そして,バランス良く感覚を使った世界認識を探求する.

Grace Darling (Oxford Bookworms Library)

Grace Darling (Oxford Bookworms Library)

Grace Darling (Oxford Bookworms Library)

英語多読.神がついてるという信念は過酷な状況での希望にも危険な行動の動機づけにもなる.子供の死を認識出来ない Mrs Dawson が印象的だった.

PEN BRAND 世界のペンブランド (エイムック 3363)

  • なぜ読んだのか
     万年筆に興味を持ったので.

  • 何が書いてあったか
     約130年前に現在の万年筆が確立され1960年台以降ボールペンの普及により筆記具の主流ではなくなった.手で書く機会が減った今,きものや腕時計のように蒔絵を施したりして万年筆も嗜好品になっている.希少にして付加価値を上げないと商売が成立しない状況なのだろう.例えば世界限定8個,税込4,568,400円(p.125) お金持ちの浪費に依存した商売にセンスを感じない.と,いうことで200円のプラチナ万年筆を買ってみた.

プラチナ萬年筆 万年筆プレピー ブラック PPQ-200?1-2

プラチナ萬年筆 万年筆プレピー ブラック PPQ-200?1-2

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)

フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)

フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)

☆☆☆

  • なぜ読んだのか
     自己と他者について考えるヒントになるかと思い読了.

  • 何が書いてあったか
     怪物の葛藤が興味深い.

「こちらの心がわかる女をつくってほしい。」(p.258)

怪物は他者について無知だ.他者は当然,自己でさえ,こちらの心はわからないからだ.

「村人たちの感覚は欠乏と極貧のために麻痺していました。(中略)食べ物や衣服を恵んでやっても、ほとんど礼も言わないのです。苦労というものは、人間の最低の感覚すら鈍らせてしまうのです。」(p.291)

現代人も苦労で感覚が鈍っている人は多いと感じる.

フランケンシュタイン博士は,ほかの人間なら成功するかもしれないと言いつつ,

「平穏のなかに幸福を見つけてください。科学や発見で名をあげようと、野心を持つことはやめたほうがいい。(中略)」(p.390)

と言う.問題が問題を産むが,今は科学でしか解決出来ない問題もある.野心を持たず,愛情や美徳を愛する心で現代の問題を解決可能だろうか?

被造物(creature)である怪物は,

「おれの心はもともと愛情と共感を受け止めるようにできている」(p.393) 「美徳を愛する心、幸福と愛情がおれの身体全体に溢れている」(p.395)

しかし

「堕ちた天使は悪辣な悪魔になる」(p.396)

と言う.私も,悪辣な悪魔になっていないだろうか?

怪物にシンパシーを感じずにはいられない.孤独になっても本質的にやさしい存在であり続けたい.

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

Ear-Rings from Frankfurt (Oxford Bookworms Stage 2)

Ear-Rings from Frankfurt (Oxford Bookworms Stage 2)

Ear-Rings from Frankfurt (Oxford Bookworms Stage 2)

英語多読.これだけ ear-ring で怖い目みて,プレゼントで ear-ring 渡す Richard って鈍感過ぎでは?

Five Children and It (Oxford Bookworms: Stage 2)

Five Children and It (Oxford Bookworms: Stage 2)

Five Children and It (Oxford Bookworms: Stage 2)

英語多読
Children always ask for stupid things. But adults aren’t like that. (cf.p.40)と言うものの,この子どもたちは to be very rich とか,見世物小屋で一儲け企てたりしていて,大人に近づいてる.