Cries from the Heart: Stories from Around the World (Oxford Bookworms Library, Stage 2 (700 Headwords))
- 作者: Jennifer Bassett,Kwame Nyong'o
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2008/03/15
- メディア: ペーパーバック
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覆す力
- 作者: 森内俊之
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/02/03
- メディア: 新書
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☆☆☆
なぜ読んだのか
僕は攻めより守りが好きなので「鉄板流」と評される森内さんの思考から学びたく読了.森内さんに,一つ一つの勝ちに執着せず,長く将棋を楽しみながら強くなろうと努力する,落ち着きを感じた.キーワード
努力 不調 好調 ミス プレッシャー 平常心発見
アウトプットの好調期が去れば,インプットのための不調期がやってくる.重要なのは,この波の振幅を小さくすること.不調時に学び,好調時には慎重に1 (p.100)
- どう活かすか
「負けは実力,勝ちは運」 (p.203)なので,力がないのならまた努力して手に入れるしかない (p.192)
好調期も不調期も、常にチャレンジを心がけ、進化する気持ちを忘れないことが重要 (p.197)
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考↩
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」
- 作者: 川添愛,花松あゆみ
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2017/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なぜ読んだのか
言語によるコミュニケートの際に感じる理解の差異や,現在の自然言語処理の問題点等に関心があり,読了サマリー
著者は,「大量のデータからの機械学習」を使い,言葉を理解するために必要な条件(p.254)を機械に組み込もうとした場合の全体に共通する課題を3つ列挙(p.255)し, 現在主流の方法の延長線上で「言葉を理解する機械」を実現することは極めて難しく,まだまだ「課題の達成と、次の課題の発見」が繰り返されると推測する.発見
人間も機械も「言葉の聞き取り」をするときに発音された個々の「音声」を「音素」に結びつけることを必ずしなければならない.
音声 = ものが振動することで起こる物理的な波として私たちに向かって話され,私たちの耳に入る言葉
音素 =「物理的な音」ではなく,言葉を構成する「抽象的な音の単位」.私たちが言葉を聞き取る上で「同じ音」だと思っている音のまとまりのこと.「ん」や「い」,「う」のような,同じ種類とみなされる音声のカテゴリーのこと1 (p.23)
私たちがある言語の音を聞き取れるようになるには,その言語における「音声のカテゴリー化の仕方」が分かり,聞こえてくる個々の音,本当は声質や発音によって一つひとつ異なる音声に「カテゴリー」(音素)を結びつけることができる必要がある (p.24)
赤ちゃんが日本語環境にいる場合,6~8ヶ月の間に「l」「r」の違いが聞き取れなくなるのは,「日本語では無視していい音声の違い」を知り,日本語を理解する上で必要な「音声のカテゴリー化」,つまり「音声と音素の対応づけ」を学んでいることの表れ (p.30)
[赤ちゃんは機械と違い]単語の学習と並行して,学習した数少ない単語の中に表れる音声を分析して「音素」を学んでいる(中略)音声の分析・音素の学習と,単語の学習を同時進行で行い,互いに互いを利用していると考えることができる (p.30)
word2vecでは,「ベクトルの足し算と引き算が意味の計算に対応する」という現象が報告されている.例えば「王様」を表すベクトルから「男」を表すベクトル引き、「女」を表すベクトルを足すと、そのベクトルは「女王」に近くなる.他にも、「パリ」から「フランス」を引いて「イタリア」を足すと「ローマ」になるという例がある.つまり首都の関係をベクトルの計算で近似できる (p.200)
- どう活かすか
外国語学習は,「音声と音素の対応づけ」を意識すると良さそうだ.
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考↩
The Children of New Forest (Oxford Bookworms Library, Stage 2)
The Children of New Forest (Oxford Bookworms Library, Stage 2)
- 作者: Captain Marryat,Rowena Akinyemi
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2008/03/15
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頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書)
- 作者: 渡辺明
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/01
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なぜ読んだのか
著者の思考を知りたく読了キーワード
スピード 形勢判断発見
渡辺竜王(当時)は佐藤棋聖(当時)との2007年度棋聖戦第4局において佐藤棋聖が強いからこそ余計なことを考えすぎてしまったという27手目☗7五角を例に「相手の強さを信用する」とは「自分の強さを信用していない」 ことと言う.1 (p.184)どう活かすか
強さに限らず,自分を信用出来ずに他者を信用してしまう状態は危険なので,その状態に陥らないように心がける.
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考↩
長考力 1000手先を読む技術 (幻冬舎新書)
- 作者: 佐藤康光
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: Kindle版
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なぜ読んだのか
著者から長考について学びたく読了発見
佐藤9段は,勝ちまでを正確に読み切る「縦の読み」と,分岐する局面で可能性を模索しながら不要な部分を削ぎ落としていくための「横の読み」の間を何度も行ったり来たりしながら思考を深めていく,集中を保ちながら考え続ける力を「長考する力」という1 (p.4)
定石などを鵜呑みにし,自分の力で考えずに局面を通り過ぎようとするのが一番危なく,相手に思わぬ手を指されると 油断した思考力 では対応しきれない.セオリーを覚えた瞬間は公平な思考より先に知識に遍重してしまい弱くなることがあるため「公平に思考する力」が必要という.公平さは,知識,経験,研究の蓄積をいったんリセットして,予断のない眼で目の前の盤面を見つめることから生まれる. (p.27)
視覚や触覚の五感をフル活用した時の方が身につく部分が大きい(p.97)ので,現場に駆けつけて時間を共有し,感動することが重要(p.76)
- どう活かすか
人生の選択肢が太くなるようにする(cf.p.32)
僕は,人生において大事なことは負けないことだと考えるので,極力戦いたくない.しかし戦いを仕掛けてくる相手はいるので,極力,戦場から遠ざかり鉄壁の「穴熊」に潜り,囲いを自ら壊し,補修し続けたい.(cf.p.54)森内9段の,負けにくい形を作る「鉄板流」から学ぶことがありそうだ.(p.125)
今後も,日本社会は思考に使う時間がより短く制限され,長考を出来ない人が増えると思う.だからこそ,時間に束縛され無い自由な思考を大事にしたい.(cf.p.67)
僕は一つの対象へのモチベーション維持に拘らず,モチベーションを持ち続ける事が重要と考えているので,様々な楽しい現場に駆けつけて五感を活用して時間を共有し,感動(p.76)してモチベーションを持ち続けたい.
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考↩
東大卒プロゲーマー (PHP新書)
- 作者: ときど
- 出版社/メーカー: PHP研究所
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☆☆☆
- なぜ読んだのか
著者の思考に興味があり読了 キーワード
戦略 準備 対策 懲りない 情熱発見
受験と格ゲーの「勝ちパターン」の共通点は,自分がやらなければいけないことを絞り込み,それを徹底的に反復練習(p.89)し,技術を体に叩き込んで実践の場で試す.その繰り返し(p.30)1
対象が何であれ真剣に取り組めば人は学べるのではないだろうか (p.90)
同意.
ときどがゲームに学んだこと (P.97)
- 知識入れと課題発見
前知識なしには何を練習したらいいかわからないはず.過去の研究結果等を読み漁る - 最短距離で成果をつかむ
100点を目指すことより最速で80点を獲得する - 偶然を見逃すな
偶然を見逃さないようになるまで知識や探究心を積み上げ,興味関心を絶えず欠かさない
これを意識するだけで,かなり成果が上がるはず.最も難しいのは,3の興味関心を絶えず欠かさないことだと思う.
ウメハラ「人生、一度きりだからね」 (p.141)
正しい判断が可能になる,魔法の言葉だ.
いわゆる安定した仕事もプロゲーマーという仕事のどちらも未来のことなどわからない.それならば、役に立たない論理など脇において、面白そうなほうを選べばいいではないか。 (p.152)
この面白そうな方を選ぶという考え方は実に論理的.ときどが,経営破綻したJALや東京電力を例に挙げるように,安定したイメージの仕事,組織は,安定を求めた人が集まってくるので将来的には脆弱かもしれない.
何かを手放す代わりに何か[家庭]を得られたのだから、その人には、その選んだ何かに情熱を傾ける力があるはずだ。 (p.216)
情熱を傾けられない何か[家庭]を得て,情熱を傾けられる何かを手放してしまう人が多いと思う.
自分の中に情熱の火種が見つけられない人は、情熱をもつ人のそばにいってみるのだ。 (p.218)
もし,情熱を失い,火種が見つけられなくなったら実践しようと思う.
結局,人生は楽しめば,幸せに生きれるのだろう.
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考↩