ダニエル・カーネマン心理と経済を語る
- 作者: ダニエルカーネマン,Daniel Kahneman,友野典男,山内あゆ子
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2011/03
- メディア: 単行本
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効用は「富」の絶対量ではなく参照点からの移動や変化で決定される。
日々の幸せは年収の増加とともに上昇するが、年収75,000$を超えるともう伸びない。一方人生の満足度の方は、年収とともに上昇し上限はないことがわかった。つまりより多くのお金で人生の満足は買えるが、日々の幸福は買えないということになる。
人生の満足を高めるためにどうしたらよいか
- 時間の使い方を変えなさい。時間は究極の希少資源だから、そうであるように使うべき。
- 人生を悪くするようなことではなく、人生を豊かにするような事柄に注意を向けるべき。
- 注意を払い続けるような活動に時間を投資すべき。新車を買って運転しても、車にはそれほど注意を払わなくなる。しかし友人と社交している時には、その活動に注意を払っている。そのような活動に従事すべきだ。
損失回避性は、現状維持をしようという方向に強力なバイアスを引き起こします。今いるところを選ぶか、変わるかを選択する場合、損失回避性が、人が意思決定する時に変わらないことを選ぶ大きな要因の一つになっています。ひとたびそういう状況に置かれ、そんな状況から離れようとする時、有利な点よりも損失や不利な点のほうがより突出して感じられるのです。