消費社会の神話と構造 新装版
- 作者: ジャンボードリヤール,Jean Baudrillard,今村仁司,塚原史
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2015/08/27
- メディア: 単行本
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「過剰労働は,狂った悪循環,つまりいわゆる『心理的』欲求の高揚にもとづいた消費の地獄のロンドを形成する.」(p.102)
客観的に見て,過剰労働している人は消費地獄の悪循環しているように見える.
「消費はひとつの社会的労働」(p.125)
「彼ら[消費者]は世論(中略)という欺瞞によって,いたるところでおだてられ,へつらわれ,ほめたたえられている」(p.128)
「[反消費のきわめて現代的な症候群]は結局メタ消費」(p.137)
断捨離という行為を滑稽に見ていたのだが,理由がわかった.
それは,
ダイエット(コスト,エネルギー,時間を消費して太った体を,コスト,エネルギー,時間を消費して痩せようと努力する)に似ているからだ.
他にも,
- 過去の自分の否定
- リバウンドする(また消費することが出来る)可能性を作り出す
点が似ている.
「『ミゼラビリズム』(貧困者のふりをすること)」(p.138)
現代の日本人は,ミゼラビリズムのうちに,自分は貧困者だと思うようになってしまったのでは?
「砂金探し」(p.138)
それほど必要のない仕事の経営者は「砂金探し」をしているのでは?