book review

what you see is all there is

働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに (生活人新書)

☆☆☆

  • 何が書いてあったか

    タイトルは働きすぎる若者だが,問いが
    「不安定な就業形態ながらも仕事にはまる ケアワーカー を生まないためにはどうすればよいのか?」なので注意が必要.
    結論は,仕事にやりがいを求めず済むよう多様な中間集団にコミットし重層的に自分を作りあげる だ.

  • 何を学んだか

    経済的に余力のある主婦パート層を労働力として想定していた産業は不安定労働,低賃金などの労働問題が起きやすいのかもしれない p.72

    介護の目的が,生命力の消耗を最小にするように生活過程を整えること であり,
    生命力は,散歩や運動で高まることもある p.117 というのは勉強になった.

    仕事でバーンアウトさせないために結婚があるとすると,
    新婚がよく言う「結婚したから,より一層仕事に励みます!!」は大間違いなのだな.

    ワーカホリックニートも表裏一体だ.
    親の財産相続がある「有閑型パート」の職業価値観が,働きすぎる労働者,ニートの裏を作り出しているのだろう p.168
    家庭教育は仕方ないとしても,義務教育では仕事=夢と勘違いさせる教育は避けてほしい.

    「不安定な就業形態ながらも仕事にはまる」若者はやりがいを求めずに,やりがいを求める人との激しい競争の中を生き残っていけるか,不安なのだと思う.
    そして.働きすぎるのだ.
    仕事以外に自己実現が可能なコミュニティにコミットする前に,仕事にやりがいを求めずに済む働き方が必要だと考える.

  • どう活かすか

    ワーカホリックに陥らないよう,極力働かなくてはいけない状況を作らないようにする.
    普段の生活において,生命力の消耗を最小にするように生活過程を整え,散歩や運動で高めようと思う.

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