学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)
- 作者: 今井むつみ
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2016/03/19
- メディア: 新書
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☆☆☆
- 何を学んだか
学びとは,世界の認識のしかたを反映して自分で「スキーマ」[行間を補うために使う常識的な知識]をつくってどんどん使い,間違っていたら修正していくこと.修正するためには,自分の思考や行為をモニターし,意識的に過ちを見つける必要がある.
記憶は,瞬間的な貯蔵庫から,短期,長期の記憶貯蔵庫に情報が移動するので,学ぶときは,情報を圧縮して減らし,集中する必要がありそうだ.(cf.p.10)
知識が使えない状況では理解が難しく,理解できないと記憶が出来ない.ゆえに,学びには知識が大事なようだ.(cf.p.23)
乳児は3つくらいまでなら数の違いを認識することが出来るが4つ以上になると「たくさん」という「量」として捉える.これと似て,桁の概念の認識が下手な人がいる.例えば,百,万,億,兆の増加の認識が誤っている人が多くいるように思う.この認識の誤りを利用して資本主義が成立している様にも感ずる.(cf.p.59)