知性の磨き方 (SB新書)
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 新書
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☆☆☆
* なぜ読んだのか
知性の磨き方と,知性とは何かを知るために読了.
* キーワード
整理 息 知性 前頭葉 メンタル 場 豪傑 論理 非論理 タフ ストレス 身体性 手
* サマリー
現代の日本人が知性を鍛えるため,近代日本における代表的な知性の持ち主の思考がロールモデルとして紹介される.
* 何を学んだか
(夏目漱石)あせつては不可(いけ)ません.頭を悪くしては不可ません.根気ずくでお出でなさい1 (p.53)
(福沢諭吉)「喜怒色に顕さず」
他人からけなされても決して怒らず,褒められてもただ正面に程よく受け,心の中には決して悦ばず,気にしない,というルール (p.97)
* どう活かすか
非論理的なものを包括できる知性を持つこと(p.167)は僕にはまだ難しいと思うが,福沢諭吉の,ドライで合理的な判断を次々に下し,行動できる精神の強靭さ(p.81)と,西郷隆盛の豪傑さ(p.116)は身につけたい.
知性の磨き方の基本トレーニング(p.203)として, 現実をよくする具体策を提示できているか 常に「本質的かつ具体的」に思考する習慣 を身につけることが勧められる.今までは抽象度を上下して思考することを意識していたので, 具体的な思考の勧めに驚いたが,試してみる.
* 問い
西郷は「自分を愛すること」を自らに固く禁じていた (p.118)ようだが,本当にそれで良いのだろうか?それによって何かを失っているような気がするのだが.
齋藤のいう能動と受動の区別自体があまり意味を持たない積極的受動性(p.143)は,中動相2に似ているか?
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色の分類は 齋藤孝 『三色ボールペン情報活用術』 角川書店,2003年.を参考にしています.↩
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國分功一郎 『中動態の世界 意志と責任の考古学』 医学書院,2017年.↩