Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール
Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール
- 作者: ランダル・ストロス,滑川海彦,高橋信夫,TechCrunch Japan翻訳チーム
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/04/25
- メディア: 単行本
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☆☆☆☆
出資の見返りとしてYコンビネーターがスタートアップに要求する株式の割合はどんな場合でもほぼ同一 7%
出資額は基本前チームが1万1000ドル。これにふたりめ以降の創業者ひとり当たり3000ドル追加。ただし創業者4人以上の場合、2万ドルが上限
グレアム「若すぎる起業家の犯しがちな失敗は、誰も金を払おうとしないようなソーシャルななんとかを作ることだ。きみたちには人が少しでも金を払うようなプロダクトを作ろうとしてみることがいい練習になる。起業というのは辛い仕事だ。インターネット版の風俗営業みたいなものだな。しかし決して虚業ではない」
「若すぎる。連中は実際の年齢にしか見えなかった。それじゃダメなんだ」
もっとも成功の可能性の高い市場=プロが自らの経験にもとづいて高い必要性があることを知った分野
グレアムはYCに参加する創業者を選ぶときでも自立心を重視している。インキュベーターが提供するオフィスに閉じ込められ、息苦しい監視の下に置かれては起業家に必須の独立心が窒息させられると信じている。
統計的に言うなら、女性は起業家として男性よりはるかに有利だ。なぜならメディアは必死で女性起業家の記事を書きたがっているし、ベンチャーキャピタリストも死ぬほど女性起業家に投資したがっているからだ。
グレアム「一般に言って女性のほうが男性より人物を見る目は優れている」
男性と女性の視点がバランスよく混じっていることがYCに思慮深さを加えていると思う。
物事がうまくいくかどうかは環境が大事。野心的で楽観的なエネルギーに満ち溢れた同僚に囲まれる生活
アイデアを生みだすための3箇条
- 創業者自信が使いたいサービスであること
- 創業者以外が作り上げるのが難しいサービスであること
- 巨大に成長する可能性を秘めていることに人が気づいていないこと
誰かが自分のためにスタートアップを作ってくれるとしたらどんなのがいいか自問する。次に、自分以外の誰かにとってどんな困った問題がありうるか考えてみるのもよい。
タガル「友達はあてにならない。消費者が何を欲しいと思っているかではなくて、企業が何を必要としているかに注意を集中した方がいい。一般消費者がどんなものを喜ぶかは偶然の要素が大きい。事前にはなかなかわからないものなんだ。だから、はっきりとした需要が見てとれて、確実に金が稼げるアイデアに集中すること」
タガル「退屈であまり魅力的に見えない会社が金を稼ぐ」
タガル「失敗のコストが最小であるようなアイデアを選ぶようにしなけりゃいけない。この場合のコストはそれにかける時間だ。」
グレアム「常に成長率に目を光らせ、なんとしても設定した目標成長率を達成しなくてはならない。ゲームだと思え。どうしても目標を達成しようと努力しているうちに何をしなければいけないのかが自然にわかってくる。集中が答えを与えてくれる。成長率は羅針盤だ。」
グレアム「良いプレゼンテーションは注目を集める。重要なのは、右肩上がりのグラフと、良いプレゼンテーションだ」
本当に面白いコンテンツをひとりで作り続けることなどできない
ものすごく大きくならないかぎり、中くらいのインターネット会社はもっとずっと大きい誰かに市場を食われる運命にあるのです。
コードを書いて顧客と話せ、早く出してやり直せ、数字で測れる週間目標を決めて集中しろ。これらはYCの教義だ。
グレアム「ユーザーはオレたちのプロダクトを嫌っているのだからもう諦めよう、などと考え始めては絶対にいけない。創業者は感情を抜きにして分析的に考える必要がある。ユーザーはオレたちのプロダクトを気に入ってくれていないらしい。よし、それなら理由を分析しよう。銀行にはまだたっぷり資金がある。なんとかなるさ、という具合に考えるんだ」
バーンスタム「ドロップボックスのドルー・ハウストンが来て素晴らしい話をしてくれました。第一に、スタートアップが成功するためにはものすごく広大な市場が必要であるということ。次に創業者がその市場にフィットしている必要があるということ。創業者がその市場に向いているかどうかは普通は自明だが、ときおり創業者が自分自身を欺くことがあるから注意しなければならない。面白い市場を見つけるのは実はやさしいんです。インク誌の500社リストを眺めて、いちばん早く成長している会社がどれか探すだけですぐわかります。重要なのは次の3点です。コストを安上がりにすること。次にニッチを探すこと。でなければ、これが3番目ですが、既存のライバルより10倍優れたプロダクトを開発すること。実は何かを最初に始めるということにはそれほど大きな意味はありません。」