砂の女 (新潮文庫)
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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☆☆☆☆
なぜ読んだのか
文学から人間存在を考えるヒントになればと思い読了感想
女は怖く,可愛く,強い.主人公は知識と冷静さを武器に,けして自暴自棄にならず砂穴からの脱出を試みる.
しかし,脱出する動機は揺れ動き,最後は灰色の生活にではなく研究に生きる意味を見出す.知を愛した人間の姿だ.
人間は誰もが何かに足をとられ,脱出不可能なのかもしれない.とするならば,どう生きたらよいのだろうか.